北海道の動物|青汁畑

北海道の動物

北海道の動物 青汁畑

ひょっこりキタキツネ

北海道といえば大自然。自然が豊かであれば当然そこに生きる動物たちのバリエーションも豊富です。そんな北海道の動物たち代表格ともいえるのがキタキツネです。2017年夏の甲子園では、北海道代表の滝川西高校の選手が目の前でキタキツネにグローブを盗まれたことがあるというエピソードが紹介され話題となりました。
かくいう私も窓の前でキツネが家の中をずっと覗かれていたこともありますし、道内のどこにでもひょっこりと現れる身近な北海道の動物です。観光地の知床では餌を求めて観光客に近づく姿がお馴染みとなっています。
しかし、フワフワの毛と猫のような人懐っこさからついつい触りたくなりますが、肝機能障害などを引き起こす寄生虫のエキノコックスに感染する可能性が高いので、見つけても決して触れてはいけません。ちなみに日本では北海道にしか生息しないキタキツネですが、北海道の動物だからキタとついているわけではなく、北半球に広く分布しているアカギツネの亜種を指すようですよ。知りませんでした。

エゾシカは災害?

そのキタキツネよりも高い発見率を誇る北海道の動物といえばエゾシカです。
こちらはキタキツネと違い学名にもしっかりと「yeso」の字が入っている北海道特有の日本鹿の亜種です。オスの中にはもののけ姫に出てきたヤックルやシシ神様のような雄壮な角を持っている個体もいるため、緑地や山間部の車道沿いにいるのを発見して「おっ!」と乗車している全員が注目するのは北海道あるあるの一つです。
一方で、車道に飛び出してきた鹿と衝突する事故も多く、草や葉だけでなく野菜まで食べてしまうなど、親しまれるどころか有害駆除に指定されている地域も多いです。青汁の親戚である野菜たちを食べ荒らしたり、狩猟したエゾシカの皮からは青汁畑にも含まれているコラーゲンがとれたりと、青汁畑にとっては何気に商売敵でもある北海道の動物です。

危ない、でも見てみたいヒグマ

木彫り細工の定番で、お土産ショップには必ずと言っていいほど関連商品が置いてあるヒグマ。まるっとした見た目と大らかでのんびりとした仕草が可愛らしく、登別クマ牧場をはじめとした各地の動物園では老若男女問わず高い人気を誇ります。北海道のちょうど真ん中あたりにある川上郡のホテルサホロリゾートでは、臨場感たっぷりにヒグマを見ることができるベアーマウンテンというエリアを設けているなど、北海道の動物の中では最もプッシュされています。
しかし、富良野を舞台にした伝説のドラマ「北の国から」の名場面にもあるように、北海道においてクマは見るものである以上に、出るものなのです。餌となるどんぐりの減少により、2010年代から急激に人里に出没する頻度が増加し住民の不安も増加。中には冬眠に入らない個体もいるようで、緑地や川の近くでは常に遭遇の危険がつきまといます。
特に秋の出没率が高いため、日本で最も早い紅葉を見に北海道へ訪れる際はくれぐれもご注意を。北海道の動物の中で最もプッシュされているのに、最も危険というのもちょっと皮肉な話ではありますが。

北海道のアイドル・エゾリス

さて、北海道ならどこでも会えるけど実は恐ろしい一面もある動物たちの紹介はこれくらいにしまして、そろそろ可愛くて危なくなくてそれでいて会える、北海道の動物を紹介します。
その代表ともいえるのはやはりエゾリスです。目の前を走り過ぎるだけで女性が歓声を上げ、男性でも口角が上がってしまう北海道の動物はエゾリス以外にいないでしょう。
もちろん広大な北海道のこと、エゾリス以外にも見た目が特徴的なエゾフクロウやコエゾイタチ、エゾモモンガなど北海道特有の可愛いらしい動物はいますが、エゾリスはその会いやすさが群を抜いています。
緑地はもちろん、市街地でも頻繁に現れるうえに、冬眠もしないため場所も季節も関係なく遭遇が期待できます。ただし、動きが非常に素早いため、奇跡的にその場に長居でもしてくれない限り、近くでじっくり見ることはおろかシャッターチャンスもそうそう訪れません。
また野生種保護のため捕獲も飼育も禁止されている文字通り手の届かない「会うだけ」の動物であることも、北海道の動物の中でエゾリスのアイドル性がずば抜けて高い理由かもしれません。

神秘の鳥・丹頂

日本を象徴する鳥であると同時に、道鳥にも指定されていて、2重の意味で北海道の動物なのがタンチョウです。白く輝く雪原に立つ姿はまるで神々しいという言葉がそのまま形となったかのようで、思わずため息が出てしまいます。
そんな優雅で美しい見た目からは想像できませんが、大きなワシと激しい戦いを繰り広げることもあり、美しさだけではなく強さも兼ね備えています。かつては道内に広く分布していましたが、湿原の減少や乱獲により数が減ってしまったため、野生のタンチョウを見るには主な生息地である国立公園の釧路湿原に行くしかありません。ただ2015年5月31日には札幌上空を飛んでいる姿が確認され、翌年には千歳市北部でつがいの飛来が確認されているため、各自治体の環境保護活動の甲斐あってか、道内各地でタンチョウが見られるようになっています。
つまり北海道にいる限りどこにいても出会うチャンスはあるということ。観光の際は移動中も常に周囲をチェックして発見に努めたい貴重な北海道の動物です。